株式会社ユーディージャパン

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住宅展示場 (月刊総務の連載 2003年6月号 (ノーカット版))

 「この住宅には家事室があり、家事の動線にも配慮してます」
 「あらいいわね、どこに?」
 「キッチンの横から回ると洗濯機があり、ここにアイロン台があります。バスルームには、ここからも行けるんです。奥様にはとても家事がしやすいように考えられています」
 「ずいぶん隅で狭くて寒そうね」
 「はい、その代わりにリビングがゆったり広くなっております」
 「・・・・」

モデルルーム

 「どうぞこちらのシアタールームで全体の外観とイメージ映像をご覧ください」。アテンダントの女性に案内されてミニシアターのような設備の整った階段上の部屋に通され、美しい夜景や広いリビング、コンシェルジェのいるロビーなどが映し出される映像を見、次に3〜4パターンのモデルルームに案内されます。最近流行のタワーマンションと呼ばれる超高層のマンションモデルルームの模様です。
 30階とか35階建てで土地を効率的に使っているためか、特に低層階はリーズナブルな感じです。
 ゆったりとした1LDKの購入者のほとんどは独身の女性だそうです。驚く私に、宅配便は預かってくれる、防犯カメラはマンション全体で30近くあるなど、やはりセキュリティと利便性と景観に魅力があるようです、と。

M字型曲線が崩れつつある

 どちらがいいと言っているわけではないのですが、何となく若い女性が結婚しない(したくても、してもいいと思える人に巡り合わない)生活を選んでいる背景がわかるような気がしてしまいます。
 30代前半の6割の女性が働いているというデータが2002年版の女性労働白書にあります。女性の労働力率の課題である出産・育児期間の休業からくるM字型曲線が少し崩れてきたということです。

課題の照射をどこにするか

 男性も家事をするのが当たり前になってきていますが、実際には家事の主役は相変わらず女性(妻)で、男性(夫)はお手伝い感覚というのが大方の夫婦のスタイルのようです。
 なぜ、そうなのか?
 ここを課題として照射してみたらどうなるでしょうか。
 夫婦は対等な関係なんだから、五分五分で家事を分担するのは当たり前、やらないのは男性が悪い、だから意識改革が重要だ、という解決法では良い結果は得られないでしょう。
 たとえば「なぜお手伝い感覚なのか」というところに照射してみてはいかがでしょう。
 ブレストをすれば、おそらく、
「難しい」「やり方がよく分からない」「2人で一緒にするにはキッチンが狭い」「妻の領分をあまり侵食しては……」「残業で時間がない」など、何十と意見が出そうです。
 私は、キッチンの横の狭い家事室はいらないから、テレビを見たり家族団らんの真ん中で洗濯物をたためたり、食事を作ったり食器を洗ったり、アイロンがかけられるリビングが欲しいのです。そしたら、夫も子どもも自然と分担し、家事をしながらコミュニケーションも深まるでしょう。次回は、そんなジェンダー・フリーの視点からみた住宅や家電のアイデアについて考えたいと思います。